キャラ別元ネタ&考察まとめ

目次

霊夢 / 魔理沙 / ルーミア / チルノ / 美鈴 / パチュリー / 咲夜 / レミリア / フランドール / レティ / / アリス / プリズムリバー3姉妹 / ルナサ / メルラン / リリカ / 妖夢 / 幽々子 / / / リグル / ミスティア / 慧音 / てゐ / 鈴仙 / 永琳 / 輝夜 / 妹紅 / 萃香 / メディスン / 幽香 / 小町 / 映姫


博麗 霊夢

・『霊夢』とは、辞書的な意味では
 神仏などが現れてお告げをする不思議な夢の事。
 『夢想』も同じ様な意味がある。


霧雨 魔理沙

・永夜抄での魔理沙の台詞「撃つと動く」は、
 高橋葉介の「夢幻紳士」にある台詞。
 元ネタだと、
 「撃つと動く!」→「・・・もとい、動くと撃つ。」

・「剣じゃ……私の火力には勝てないぜ。だって金属だろう?」(萃夢想より)
 対妖夢戦での勝ちセリフ。
 『五行思想』の「火剋金」の関係を言ったもの。

・魔理沙の男口調は、東方旧作の一つ、『東方夢時空』に登場した
 『北白河ちゆり』の口調を受け継いでいるものと思われる。
 また、そのちゆりの口調の元ネタは、
 竹本泉の『アップルパラダイス』などに出てくる『朝ヶ丘絵理子』だと思われるため
 この絵理子が魔理沙の遠縁の元ネタ(?)だと思われる。
 ちなみに絵理子の口癖は「変だぜ。」

・『ミニ八卦炉』
 中国の四大奇書の一つ『西遊記』に登場する『八卦炉』が元ネタ。
 天界で大暴れしたあげくにようやくとっ捕まえた孫悟空を懲らしめるために、
 道教の神様の一柱『太上老君』が用いた火炉。
 本来は仙人の薬である丹【たん】を練るための練丹炉。
 八角形の外観をした壺状の火炉だが、孫悟空を炉内に閉じ込められるくらい大きい。


ルーミア


チルノ

・『♪ルーネイトエルフ』
 Lunate【三日月状の】 Elf【妖精】の意。
 チルノではなく中ボスの大妖精を指している、という説が。


紅 美鈴

・『震脚』
 美鈴の移動方法。
 中国武術の用語で、地面を強く踏みつける(蹴る)動作。
 文花帖においては「めーりんキック」として多くのプレイヤーを蹴り殺した。


パチュリー ノーレッジ

・『パチュリ Patchouli』は、シソ科の植物。
 オイルなどのアロマテラピーで用いられるハーブ。

・『♪ヴワル魔法図書館』
 Voile【ヴワル】はフランス語。
 英語での「ヴェール(薄布)」の事。
 「ヴワル魔法図書館」はあくまで曲名であり、
 図書館の名前は唯の「紅魔館大図書館」(萃夢想ステージ名)なのではないか、
 とする説。
 単行本三月精でも、「ヴワル図書館」という名称は修正された。

・『♪ラクトガール 〜少女密室』
 Locked Girl ~ The Girl's Secret Room より、
 【閉じ籠った少女】の意か。

・萃夢想マッチモードでの勝ちセリフ
 各対戦キャラの弱点について発言している。
 これは、パチュリーお得意の『五行』関係を元にしているという説。
 主に『五行』に対応している『五味』から判明するらしい。
 『五味』とは、
 「木が酸(すっぱい)、火が苦(にがい)、土が甘(あまい)、金が辛(からい)、水が鹹(しおからい)」
 と言う様に五行と対応している五つの味覚の事。
 これにそって考えると、
 ・霊夢に勝つにはワサビ
  → ワサビは辛い事から、霊夢は「金」属性に弱い。 → 霊夢は「木」属性
 ・咲夜には高麗人参
  → 苦いので、咲夜は「火」に弱い → 咲夜は「金」属性
 ・妖夢にはゴーヤ(咲夜と同じらしい)
  → 苦いので、妖夢は「火」に弱い → 妖夢は「金」属性
 ・アリスには唐辛子
  → 辛いので、アリスは「金」に弱い → アリスは「木」属性
 ・紫には梅干(紫を意味する季節から考慮するらしい)
  → 酸っぱいので、紫は「木」に弱い → 紫は「土」属性
  紫を意味する季節というのは季節の変わり目(季節と季節の境目)≠フ事。
  五行を季節に対応させると、「土」は「土用」つまり季節の境界に対応することから。
 ・魔理沙にはウナギ
  → これは例外で、「土用にウナギを食べる」ことから、「ウナギは土属性」と解釈する説が有力。
 ※霊夢が「木」で魔理沙が「水」なのは東方香霖堂でも言及されているので
  五味・五行対応説はもしかすると信憑性が高い?


十六夜 咲夜

・十六夜は満月(十五夜)の次の晩。
 その咲夜(昨夜)なので、満月の事(レミリアの事?)を表している、と言う説。
 サクヤという名前は元々?

・古事記に出てくる『木乃花咲耶媛(木花之佐久夜毘売)』を元とする説。

・永夜抄EDの『咲夜の銀色の脳細胞』
 アガサクリスティーの多くの作品に登場する名探偵ポアロが
 自分の事を「灰色の脳細胞」ということから。

・『♪フラワリングナイト』 Flowering Night
 flowering【咲く】 night【夜】で、咲夜≠フ名前となっている。


レミリア スカーレット

・「レミリア」はフランス語、「スカーレット」は英語。
 「scarlet」は緋色、深紅色の事。

・『♪亡き王女の為のセプテット』
 モーリス.ジョセフ.ラヴェル作曲『亡き王女のためのパヴァーヌ』が元。
 この「亡き王女のためのパヴァーヌ」は17世紀のスペインの宮廷画家ディエーゴ.ヴェラスケス(1599〜1660)
 が描いた1枚の若い王女の肖像画を見てその印象をラヴェルがピアノ曲に表したものである。
 「パヴァーヌ」とは、ゆったりとしたテンポの古典舞曲のこと。
 『セプテット』とは、【七重奏】の意。

・『安楽椅子探偵【アームチェア・ディテクティブ】』
 推理文学ジャンルの一種。
 探偵が事件現場に赴くことなく、情報として与えられた手がかりのみで事件を解決する作品のこと。
 論理的推理を重視したスタイルであるため、やはりレミリアには合わないだろう。


フランドール スカーレット

・姉と同様、「フランドール」はフランス語、「スカーレット」は英語。


レティ ホワイトロック

・『♪無何有の郷 〜 Deep Mountain』
 無何有(むかう、むかゆう)とは作為がなく自然なことであり、
 無何有の郷(さと)は作為のない自然のままの理想郷を指す。
 「荘子」の33編のうち「逍遥遊」に出てくる言葉。

・アガサ・クリスティの小説「予告殺人」に「レティシア・ブラックロック」という登場人物が。


・『♪ティアオイエツォン(withered leaf)』
 『凋叶棕(ティアオイエツォン)』とは中国語で朽葉色(くちばいろ)のこと。
 同様に withered leaf は枯葉を指す。
 ZUN 氏は猫に秋のイメージを感じるらしく、
 猫の式神の名も橙であり、
 そのテーマ曲も秋をイメージさせるものである。

・藤木稟の「上海幻夜」という作品に、橙(チェン)という少女の話があるらしい。


アリス マーガトロイド

・『アリス』
 「上海アリス」のアリス。
 「少女」という意味を持たせてあるらしいので、
 やはり「不思議の国のアリス」の主人公・アリスが元だろう。

・『マーガトロイド』
 マーガトロイドは「ドラキュラ紀元(Anno Dracula)」(作者 キム・ニューマン Kim Newman)
 の中でのルスヴン卿のあだ名。
 もしくは、アガサ・クリスティのマープルシリーズの「予告殺人」に出てくる脇役
 エミー・マーガトロイド。
 【※ http://jbbs.livedoor.jp/computer/6306/storage/1093972584.html#126 の231参照】

・「嘘。そろそろ本当の孤独に気が付いたんでしょう?」
 萃夢想での萃香のセリフだが、
 「七色の人形遣い」の二つ名を冠されたアリスが「孤独」というのは、
 森博嗣の「すべてがFになる」で言われる「数字の中で7だけが孤独」に由来されている?


プリズムリバー3姉妹

・『騒霊』
 「ポルターガイスト現象」を起こす霊の事。
 説明するまでもないが、物体がひとりでに浮いたり飛んだり移動したり音をたてたりする現象。
 現在では、その事例の殆どが科学的に¥リ明できるらしい。
 小さな姉妹が、母親を驚かせようとしたイタズラだったり。
 霊的な原因を求めた場合は、自縛霊や住人の霊能力などにより引き起こされるモノとされる。
 特に子供が霊的原因の基になっている事が多いと言う。
 四女レイラが生み出したという設定は、おそらくこれが元。

・『Two Elegiac Melodies  Last Spring』
 プリズムリバー三姉妹のスペルカード発動中の
 背景にうっすらと浮かぶ楽譜のタイトル。
 元はノルウェーの作曲家、エドヴァルド・グリーグの
 作品である「二つの悲しい旋律」の「過ぎた春」であるらしい。


ルナサ プリズムリバー

・帽子に付いている飾りは、『三精』の一つ、月。


メルラン プリズムリバー

・『Marlin』を英語読みすると「マーリン」。
 イギリスの「アーサー王」伝説に出てくる魔法使いの名前と同じなので、
 メルランの「魔法の力は姉妹の中では最強」とはここからか?
 「メルラン」はフランス語読みだとどこかで聞いた様な……。

・帽子に付いている飾りは、『三精』の一つ、日。


リリカ プリズムリバー

・『オンパッキャラマド』
 童謡「クラリネットをこわしちゃった」の「Au pas, camarade」と
 真言の「オン 〜〜」を合わせたものと思われる。

・帽子に付いている飾りは、『三精』の一つ、星。


魂魄 妖夢

・『魂魄』とは、いわゆる魂のこと。
 「魂」が精神を司り、「魄」が身体を司る言う。

・『♪広有射怪鳥事〜Till When?』
 「ひろありかいちょうをいること」と読む。
 『太平記』巻第十二。
 隠岐次郎左衛門広有が『以津真天(いつまで)』という怪鳥を射落とす話らしい。
 Till When(いつまで)は以津真天に掛けた駄洒落。

・「また……つまらぬ物を斬ってしまったよ。」(萃夢想より)
 モンキー・パンチ作『ルパン三世』に登場する剣豪・石川五エ門の名台詞から。


西行寺 幽々子

・『西行』とは、幽々子の元ネタの重要人物である「西行法師」から。
 京都には「西行寺」が実際にあった。

・作中に出てくる短歌の殆どが、西行法師の歌ったもの。
 死ぬなら桜の木の下で……と言って逝ったのも西行。
 死者を元に『反魂の術』を掛けたという逸話さえある。
 まさに幽々子は西行尽くし。

・「桜の木の下には死体が埋まっている」
 梶井基次郎の短編小説「櫻の樹の下には」から。

・幽々子の背景に出てくる扇に描かれている絵柄は『花車』。

・幽々子の三角巾に書かれているのは『渦桜』?
 魂(幽霊)の形状と掛けているのか。
 のーてんぐるぐる……という訳では無いだろうな?

・『ゲルセミウム・エレガンス』は
 正倉院の宝物の中に「冶葛」の名で秘蔵されていた、
 「葉っぱ3枚とコップ1杯の水で死ぬ」と言伝えらる世界最強の植物毒を持つ神秘の花。

・『白玉楼』
 〔「書言故事(祭奠類)」「唐詩紀事(李賀)」などにある、
 唐の詩人李賀が死ぬ時に天帝の使いが来て、天帝が白玉楼を完成し、
 李賀を召してその由来を書かせることになったと告げたという故事による〕
 文人が死後に行くという楼。

・冥界の門
 デザインの元ネタ不明。
 『門神』の『神荼【しんと】・鬱塁【うつるい】』にしては、怖さが無い。
 中華意匠の『童子』や『唐子』に見える。

・『♪幽雅に咲かせ、墨染の桜 〜 Border of Life 』
 京都府伏見区に墨染寺があるが、
 西行法師に関係しているのは千葉県東金市にある墨染桜の方。
 一説には、西行法師が墨染の桜の枝として使った枝が芽をふき、墨染の桜となったと伝えられている。

・「緑の薄い板切れ」(萃夢想より)
 対萃香戦の勝ちセリフ。
 JR東日本が発行している乗車カード『Suica』が元。


八雲 藍

・『♪少女幻葬 〜 Necro-Fantasy』
 高機動幻想ガンパレード・マーチのオリジナルドラマCD「少女幻想」から?

・『三國に渡り妖異をなすが』
 これは、有名な「金毛白面九尾の狐」の行った所業の事であろうが、
 何も九尾狐がこの世に一匹だけとは限らない。
 藍はどうなのだろう?

・『式神』
 『陰陽道』などに伝えられる、『鬼神』という神霊的存在の事、及び鬼神を操る術の事。
 おおまかに分けて、異界から鬼神を呼び出し使役する方法と、
 物質に鬼神(または何らかの魂)を宿らせて操る方法の2種類がある。
 藍の場合は後者であり、
 藍という妖怪≠ノ紫が鬼神≠宿らせて式神≠ニいう存在にさせているのであり、また
 藍というハードディスク≠ノ紫がプログラム≠書き込みコンピュータ≠ニいう存在にしている
 と説明できる。


八雲 紫

・紫の名前の由来について、神主のコメントから抜粋。
 「紫はねぇ。ほら境界なんですよ。可視光線と不可視光線の。
 ほんのちょっと狂う(短くなる)だけで、紫外線です。」

・マエリベリー・ハーンとも関連して、
 小説家「小泉八雲(ラフカディオ=ハーン)」が名前の元?

・『電気ブラン』
 浅草にある老舗の「神谷バー」で明治15年に創業者の神谷傳兵衛によって考案されたカクテル。

・『ドブロイ波』
 粒子に付随した量子力学的な波。

・『ヴァンアレン』
 「ヴァン・アレン帯」か?
 ヴァン・アレン帯とは、地球磁場にとらえられた、陽子、電子からなる放射線帯。
 「ヴァン」単体でもワインを意味するが。

・名前の由来(香霖堂より)
 スサノオノミコトが詠んだ和歌
 「八雲立つ出雲八重垣妻籠に八重垣作るその八重垣を」
 より八雲≠ェ、
 虹の最も外側の色という理由で紫≠ェ
 由来である、との事。

・「不義にして富みかつ貴きは、我において浮雲のごとし」
 孔子の言葉。
 人の道に外れた行いをしてお金持ちになったり、地位が上がったとしても、
 それは浮雲のような実のないことである、の意。

・「小人閑居して不善をなす」
 四書の大学にある言葉。
 徳のない品性の卑しい人は、暇であると良くないことをするものだ、の意。

・「富みて奢る無きは易し」
 直前に天子が言った「貧しくても恨む無きは難し」と対になる。
 論語での孔子の言葉。
 財産も地位もある者はつい他人を見下してしまうものだ(だからそうならない人は出来た人物である)、の意。


リグル ナイトバグ

・『wriggle』で、「(身体を)くねらせる」の意味。
 虫が蠢いている様を表す名前か。

・ナイトバグはそのまま、「Night(夜)」の「bug(虫)」。蛍の意味か。


ミスティア ローレライ

・『ローレライ』とは、ドイツはライン川にある岩山の名前で、
 同時にそこに棲む妖精の名前でもある。
 歌でもって多くの船を難破させた、いわゆるセイレーン。
 歌で人を惑わすというコンセプトからの命名だろう。

・花映塚での曲について
 巫女巫女レイム>巫女巫女ナース
 あっかるーい>ナショナルCM
 もういくつ寝ると>お正月
 カゴメカゴメ>カゴメカゴメ
 タラッタ、ラッタラッタ>兎のダンス
 人形一家だ>天才バカボン
 三途の渡し>矢切の渡し
 いっちどっはおいでよ〜>長島温泉ホテルはなみずき


上白沢 慧音

・『白沢(ハクタク)』
 中国に伝わる、人語を理解し万象に通じると云う聡明な瑞獣。
 牛のような体に人面、顎髭を蓄え、顔に3つ、胴体に6つの目、
 額に2本、胴体に4本の角を持つ姿で書き表されることが多い。

・『ワーハクタク』を「うわはくたく」と読み変えて「上白沢」と漢字を当てたと思われる。

・背景の車輪は、
 家紋の一つ『源氏車』。

・スカートの切れ目がハクタクの眼を表している、という説がある。
 実際のハクタクには、身体に眼が幾つか付いている。

・帽子は、書物を入れる箱(文庫[ふみばこ])や、
 中国の皇帝が被る冠(冕冠[べんかん])、
 国外で大学の卒業生などが被る大学帽(角帽とも)などの説。

・「満漢全席・点心・飲茶」
 「満漢全席」とは、中国は清王朝時代に起こった超豪華料理宴会様式のこと。
 「点心」とは、食事の間に食べる軽い料理のことで、間食や軽食に近い。
 「飲茶」とは、茶を飲みながら点心を食べる、おやつに近い習慣のこと。
 慧音は「お前達の歴史を全部食べてやる!」の意味で満漢全席を例えに出し、
 紫は十数年しか生きていない霊夢の歴史を(自身の歴史と比較して)軽食の点心に例え、
 霊夢はそれに「毎日が楽しい(おやつの)時間」の意味で返したのだと思われる。

・動物化を起こす条件は──(求聞史記より)
 高橋留美子作「らんま1/2」の変身条件が元ネタ。
 変身する動物も。

・『♪プレインエイジア』 Plain Asia
 plain【明確な、普通の、飾り気の無い】より、
 【ありのままのアジア】の意か。


因幡 てゐ

・昔話『因幡の白兎』が元で間違いないか。
 「うるさい白兎。その辺で皮引ん剥くわよ。」など
 それを示唆する台詞も多数あるし、
 スペル名を見てもそうだと判る。

・『高草郡』(三月精より)
 因幡国(現・鳥取県の一部)に実在した郡。
 明治29年(1897年)に隣接する郡と合併し名前が変更された。
 近くに昔話『因幡の白兎』縁の「白兎海岸」がある。

・花映塚エキストラアタックの『兎玉』の絵柄は
 家紋の一つ『丸に違い矢羽』だと思われる。
 なぜこの紋がてゐの攻撃に使われているのかは不明。

・『♪お宇佐さまの素い幡』
 『宇佐』について。
 八幡宮の総本社『宇佐八幡(神宮)』と『素莵(しろうさぎ)』とを掛けたか。
 『素い【しろい】』は(裸の)の意。
 『幡』は【はた】と読み『肌』と掛けたか。
 宇佐八幡と兎に何か縁があるのかは不明。

・文花帖での対・てゐ戦のスペルカード発動中背景
 京都府高山寺所蔵の国宝『鳥獣人物戯画絵巻』の甲巻より、
 猿を追いかける兎の部分。


鈴仙 優曇華院 イナバ

・『優曇華の花』
 三千年に一度咲くと言われる仏教の伝説の花。
 滅多にない吉祥、の意味で使われる。
 現実には、優曇華の花と呼ばれる物は結構ある。
 「竹取物語」の異説では、かぐや姫の出した難題の中に
 優曇華の花を採って来ること≠ェ含まれていた。
 輝夜が育てている盆栽の木がこれである。


八意 永琳

・『八意(やごころ)』
 思兼神【おもいかねのかみ】の別名。
 思兼神とは日本の神話に出てくる知恵の神様。
 天岩戸に隠れた天照大神を宴会で誘い出す話は非常に有名であるが、
 思兼神はその方法を提案した神様である。

・『♪ヴォヤージュ1969 (Voyage 1969)』
 1969年はアポロ11号が人類初の有人月面着陸を果たした年であり、
 ヴォヤージュ1969はこの歴史的な飛行(Voyage)を表すものである。

・『♪ヴォヤージュ1970 (Voyage 1970)』
 『天呪「アポロ13」 (Apolo 13)』
 アポロ11号からアポロ17号まで続いたアポロ計画のうち、唯一失敗したのが
 1970年に打ち上げられたアポロ13号。
 やはり神主の言う通り
 「13は不吉な数字。宇宙計画みたいな物は、不吉な数字を外すべきである。」
 なのか?

・永夜抄6面Aルート対・永琳戦の第二通常弾幕での背景
 平安神宮(京都市)

・永夜抄6面Aルート対・永琳戦の第三通常弾幕での背景
 圓山ホテル(台湾 台北市)

・永夜抄6面Aルート対・永琳戦の第四通常弾幕での背景
 アポロ宇宙船の月面着陸


蓬莱山 輝夜

・言わずもがな、
 昔話『竹取物語』の主人公・かぐや姫。

・永夜抄6面Bルート対・輝夜戦のスペルカード発動中、
 及び文花帖対・輝夜戦のスペルカード発動中の背景
 慈聖宮(台湾 台北市)


藤原 妹紅

・妹紅のテキストには、
 「親がかぐや姫に求婚したが、難題を出されて恥をかかされた」
 とある。
 作中でかぐや姫が難題を出したのは、例の5人の貴公子達に対してのみ。
 と言う事は、その5人の中に妹紅の父親が居たという訳だ。
 ここで、5人の内の一人、「車持皇子」は実在の貴族「藤原不比等」だという
 学術的見地からの推測が発表されている。
 同じ姓である事、またスペカ『藤原「滅罪寺院傷」』がある事から、
 現在では妹紅の父親は藤原不比等(がモチーフ)$烽ェ主流。

・『生まれ生まれ生まれ生まれて生の始めに暗く死に死に死に、死んで死の終わりに冥し』
 空海の『秘蔵宝鑰』の言葉。
 人間は何度も何度も死んだり生まれたりを繰り返してるってのに
 いつまで経ってもその意味がわかるようにはならないんだよなぁ、の意。

・カグヤ姫の車持皇子はモデルが藤原不比等。
 藤原妹紅の父親のイメージは不比等(藤原という苗字繋がりで)。
 藤原不比等は古事記を改変した人、つまり「歴史」を偽造した人。
 ここで、慧音と繋がる?

・妹紅の後ろにある鳳凰らしきエフェクトは、『鳳凰瓔珞【ほうおうようらく】』と言う紋。
 『瓔珞【ようらく】』とは、仏教などの仏壇や寺院で用いられる吊り下げ式の装飾。
 参照
 「 http://www2.saganet.ne.jp/mococo/gallary.htm 」

・『♪エクステンドアッシュ 〜 蓬莱人』 Extend Ash ~ Hourai Victim
 extend【伸ばす、延ばす、広げる】 ash【灰】の意。
 ゲーム中、自機残機が増えることをエクステンド(延命)≠ニ言うことから、
 【灰から復活する】というニュアンスを持たせているのか。

・『♪月まで届け、不死の煙』
 かぐや姫は月に戻るとき帝に不死の薬を残したが、
 かぐや姫がいなければ不死になっても意味がないと
 帝は天に一番近い山の頂でその薬を燃やしてしまわれた。
 それ以来その山は不死の山(富士山)と呼ばれ、
 その煙はいつまでも絶えることなく今も立ち上っている──
 というような竹取物語のエピソードを踏まえたもの。
 竹取物語執筆当時、富士山は噴煙を上げていたものと思われる。

・「まんじゅう怖い」
 落語の有名な噺(はなし)の一つ。

・藤原不比等の子供である四男五女の9人の内、
 五番目の娘の名前のみ伝わっていないらしい。
 妹紅はもしかするとこの五女?


伊吹 萃香

・大江山に住んでいたという伝説の鬼「酒呑童子」の別名が「伊吹童子」。
 萃香のモチーフはこれだろう。

・萃香の身に付けている鎖の分銅はそれぞれ○、△、□をしているが、
 神主によれば
 「鬼っぽくないですが、自分的に、鎖は鬼の象徴(笑)
  ○は無、つまり拡散を意味し、△は調和、つまり萃そのもの
  □は不変、それは自分を示す」
 と言う事らしい。
 ○△□の元ネタは、江戸時代の禅僧・仙豪`梵の描いた書画『○△□』からか。

・『TILT』
 「tilt」で「傾ける」などの意。
 作中では
瓢箪が転倒した場合を想定して一度に瓢箪の容積以上の量の酒が出てこない仕組み
 の名称として使用される。


メディスン メランコリー

・「medicine」で「薬」の意。「melancholy」は「憂鬱」の意。
 憂鬱の薬。……毒か。

・名前の由来
 レイ・ブラッドベリ作『メランコリイの妙薬(原題 A Medicine for Melancholy)』から?

・『コンパロ』
 スズランに含まれる毒の一種である『コンバロサイド(Convalloside)』が元か。


風見 幽香

・旧作時代は名前は「幽香」だけで、苗字は無かった。
 自然っぽい感じだから「風見」だろうか?


小野塚 小町

・『三途の川の渡し守』
 そもそも三途の川には橋が架かっていた筈なのだが、
 平安時代頃に舟で彼岸に渡される様になったらしい。
 渡し舟があるのだから、当然舟の渡し守がいるのだろうが、
 名前がついているかは不明。
 彼岸に渡る為の渡し賃は六文。

・あの世に行く為に川を舟で渡るという発想は、ギリシャ神話にもある。
 それがあの世の川「ステュクス」であり、渡し守の名前は「カロン」である。

・『死神』
 主に西洋の死神像が広く流布している。
 率直に言えば、「死」の擬人化。
 なぜ鎌を持っているのかと言えば、もちろん魂を狩る∴ラなのだが、
 本当は刈る≠フ字が正しい。
 元々は農耕を司る神の「成長・豊穣」作用の裏の顔、「衰退・死」作用がモチーフ。
 さらに、人類に最初に「時間」という残酷な存在を認識させたのも農耕である為、
 「人間の時間(寿命)」を「収穫する(刈り取る)」神のイメージが出来上がったのだという。
 ちなみに、日本古来の思想には、死神に該当する存在は無い(と思う)。

・言わずもがな、平安時代の女流歌人「小野小町」が名前の元。
 小野小町の祖父にあたる歌人・小野篁が
 夜な夜な地獄の閻魔の下へ裁判の補佐をしに赴いていた、
 という伝説からの採用か。

・『サボタージュの泰斗』
 サボタージュとは、労働争議運動の一つで、労働者が団結して仕事効率を落とすこと。
 転じて、怠けることも意味する。


四季 映姫 ヤマザナドゥ

・『ヤマザナドゥ』
 『ヤマ』とは、インドの神話に出てくる神で、仏教では閻魔とされている。
 『ザナドゥ』とは、サミュエル=コールリッジ作「クーブラ・カーン」に出てくる理想郷のこと。
 この理想郷は中国のとある都市を元にしているらしいので、
 厳密には西洋から見て東洋の理想郷≠フ意味合いが含まれている。

・服の両肩にある刺繍の模様は「是」と「非」だと思われる。
 「是非を問う」から。

・『♪六十年目の東方裁判 〜 Fate of Sixty Years 』
 「東京裁判」のもじり。
 東京裁判とは、第2次世界大戦で日本が降伏した後、
 連合国が戦争犯罪人として指定した日本の指導者などを裁いた裁判。
 花映塚が発売されたのは、ちょうど終戦から60年経った年だった。

・文花帖での対・映姫戦スペルカード発動中の背景
 バチカン市国バチカン宮殿のシスティーナ礼拝堂の祭壇に描かれたフレスコ画、
 ミケランジェロ作『最後の審判』。


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